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こちらの記事では、輸入住宅における防音対策について紹介しています。また「どの程度から騒音と呼ばれるのか」といった基準についてもまとめました。
そもそも「騒音」とは、どの程度の大きさの音を指しているのでしょうか。1988年に現在の環境省である環境庁によって定められた基準値は「昼間は55デシベル以下」「夜間は45デシベル以下」となっており、これより大きな音になると人はストレスを感じると考えられています。
また、地域の類型および時間の区分による基準値は下記のように定められています。ただしこれらの数値よりも下回っている場合でも、騒音に対する捉え方はその人によって異なるため、注意が必要です。
地域の類型 | 基準値 | |
---|---|---|
昼間 | 夜間 | |
AA | 50デシベル以下 | 40デシベル以下 |
A及びB | 55デシベル以下 | 45デシベル以下 |
C | 60デシベル以下 | 50デシベル以下 |
※注釈
※引用元:騒音に係る環境基準について | 環境省(https://www.env.go.jp/kijun/oto1-1.html)
生活の中では、さまざまな家電が必要不可欠と言えます。例えば洗濯機・掃除機・換気扇などが挙げられますが、これらの機器を使用することによって騒音が発生するケースがあります。特にモーターを使用した住宅用機器の場合、性能が良くなる・容量が大きくなるにつれて発生する音も大きくなる傾向があります。
ドアがバタンと閉まる音や、洗面所・トイレ・浴室などの給排水管から発生する音などを指します。また、建築から時間が経つにつれて立て付けが悪くなり、ドアや窓を閉めるときに毎回大きな音を立ててしまうといったケースも。これらは、住宅建築時における構造・設備の影響が大きいとされています。
テレビやラジオ、ピアノなどの楽器が音の発生源になるケースも少なくありません。テレビ・ラジオなどの電子機器については、使用する側が音を調整できるため、騒音問題を防ぎやすいでしょう。ただし、ピアノの音や電子ドラムのペダルを踏む音など、楽器から発生する音については音量の調整ができないものもあります。
人が生活をする上で発生する、足音や物音が該当します。騒音問題の際、よく挙げられるケースとして「友達同士で部屋に集まった際、楽しくて思わず大声を出してしまい注意を受けた」というのは多くの人が耳にしたことがあるでしょう。また、ペットの足音・鳴き声などが生活音に影響する場合もあります。
住宅における防音対策のひとつとして「吸音」と呼ばれる方法があります。音を吸収して反射を防ぎ、部屋の外への音漏れを防ぐ、また室内の音の反響を抑えるといった対策です。
吸音対策を行う場合は、細かい穴や凹凸のある素材(グラスウール、ロックウール、ウレタンフォームなど)が使用されます。音楽室や劇場の壁で目にしたことがある方もいることでしょう。
これらは発生した音を取り込み素材の中で拡散させて音を吸収する、というメカニズムになっており、室外に音が漏れないことに加え、室内では音がクリアに聞こえるというメリットが特徴。ただし吸音性を高めすぎた場合、反響音がなくなってしまい、物足りなさを感じる場合もあります。
防音対策のもうひとつの方法として「遮音」があります。空気中で伝わる音を遮断し、外に音が漏れないようにする方法です。空気中を伝わってくる音を跳ね返すことにより、音漏れを少なくします。ただし遮音性を高めすぎてしまうと、室内で音が反響して聞き取りにくくなる・うるさく感じるなどのリスクが発生する可能性があります。
遮音性を高める際は、鉄板・コンクリート・石膏などを使用するのが一般的です。
ツーバイフォー工法により建てられた住まいの場合、音の伝播係数が低い木を使われている・隙間の少ない構造である点から、音が外に漏れるのを防ぐ効果が期待できます。
さらにツーバイフォー住宅は外壁材のほか、防火材・断熱材・構造用面材など複数の素材が使用された多重構造になっており、さまざまなタイプの音を防ぎやすい点が特徴です。
使用する素材によって防音対策を行うことも可能です。例えば断熱材としてよく利用されているグラスウールは、断熱性だけではなく吸音性に優れており、石膏を組み合わせて使用することで、より高性能の吸音性・遮音性が実現できるでしょう。
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【選定条件】
2023年7月21日時点で、建築業許可(業種:建築一式工事)を取得している企業のうち、茨城県つくば市・つくばみらい市にある輸入住宅を取り扱っている3社を調査。
*UA値とは、家全体の熱の出入りのしやすさを表しています。数値が小さいほど熱の出入りが少なく、断熱性能が高いということになります。
*C値とは、建物の床面積1㎡あたりの隙間面積を表す値で、小さいほど気密性が高い家になります。