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「輸入住宅のデザインや機能性に魅力を感じているけれど、国内のハウスメーカーや工務店施工と同じような保証制度を受けられるか分からない」と感じている方もいるかもしれません。
結論から言うと、輸入住宅であっても注文主(施主)を守るための保証制度は幾つか設けられています。こちらでは「住宅完成まで」と「住宅引き渡し後」に分けて、どのような保証制度があるのか、内容と注意点を解説していきます。
住宅完成保証制度とは、万が一輸入住宅の建設中に住宅会社が倒産、または何らかの理由で工事が中断した場合でも、発注者(施主)の負担を最小限に抑えて住宅を完成する、という保証制度です。住宅保証機関が間に入り、増嵩工事の費用や前払い金の損失の一定割合を保証してくれたり、工事を引き継ぐ事業者を斡旋してくれたりします。
この保証がない状況で契約した住宅会社が倒産してしまった場合、支払った着手金などは戻ってきません。引き継ぎ業者がなかなか見つからないケースもあり、施主に対して資金的・精神的にも大きな負担となるでしょう。
しかし注意したい部分として、「住宅完成保証に加入するのは施主ではなく住宅会社側」という点があります。住宅完成保証は任意のため、オプションとして利用できるケースが多いようです。制度を利用したいのであれば住宅会社へ必ず申し出ましょう。
住宅保証機関はいくつか存在し、保証内容もそれぞれ異なります。依頼する住宅事業者がどの保証機関に加入しているのか、保証内容も併せて確認が必要です。
地盤保証とは、地盤のトラブルによって住宅が損壊した場合に、建物や地盤の修復費用を保証する制度のことです。不同沈下した場合の原状回復工事費用や、補強工事費用、工事期間中の仮住まい費用なども含まれています。
地盤保証も住宅完成保証制度と同様に、施主ではなく住宅会社が地盤保証機関に加入して手続きを行います。地盤保証は施主が費用を負担することはありませんが、住宅会社のなかには加入していないケースもあるため、必ず確認するようにしましょう。地盤保証機関によって保証期間は異なりますが、引き渡し日から10年~20年の期間を設けている場合が多いようです。
住宅性能表示制度とは、2000年4月に施行された(※)、戸建て住宅やマンションの品質を、専門機関(住宅性能評価機関)が評価する制度のことです。「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」に基づき住宅性能を数値化し、消費者にもわかりやすく等級として表示されます。専門知識がなくても、優良住宅を選びやすい点がメリットです。
住宅性能表示制度を受けたにもかかわらずトラブルになった場合、建築士や弁護士への無料相談が可能。また申し出を行えば、指定住宅紛争処理機関が紛争処理も行ってくれます。
ただし住宅性能表示制度は任意のため、利用するかどうかの決定は施主が行うことになります。利用する際は、住宅事業者に申し出るようにしましょう。
※参照元:【PDF】国土交通省 - 住宅の品質確保の促進等に関する法律(https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/content/001586555.pdf)
新築住宅は、住宅瑕疵担保履行法(※)に基づき、建物の構造耐力上主要な部分の雨水の侵入に関して10年間の保証が義務付けられています。この内容を保険で補う仕組みを「住宅瑕疵担保責任保険」と言います。
住宅事業者は保険や供託による資力確保措置が義務付けられているため、万が一住宅事業者が倒産した場合でも、施主は保証が受けられます。
なお、この住宅瑕疵担保責任保険の加入費や供託金は住宅事業者が負担するものであり、施主が支払う必要はありません。
※参照元:住宅瑕疵担保履行法とは|住宅瑕疵担保責任保険協会(https://www.kashihoken.or.jp/kashihoken/)
定期点検などのアフターメンテナンスは、住宅事業所によって異なります。大手ハウスメーカーに依頼した場合は、アフターメンテナンス専門スタッフによる定期訪問があるケースも。小規模な工務店であっても、不具合が生じたときに訪問してもらえるなど、依頼した先によって内容や受けられる状況が変わります。
契約する際は、住宅会社にアフターメンテナンスの内容をチェックするようにしましょう。特に輸入住宅の建材は海外からの輸入になるため、必要になった際の建材やパーツが調達できるのか、あらかじめ問い合わせるのがおすすめです。
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【選定条件】
2023年7月21日時点で、建築業許可(業種:建築一式工事)を取得している企業のうち、茨城県つくば市・つくばみらい市にある輸入住宅を取り扱っている3社を調査。
*UA値とは、家全体の熱の出入りのしやすさを表しています。数値が小さいほど熱の出入りが少なく、断熱性能が高いということになります。
*C値とは、建物の床面積1㎡あたりの隙間面積を表す値で、小さいほど気密性が高い家になります。